「奈落のマイホーム」
2022年11月11日からTOHOシネマズ梅田ほかで公開

「ザ・タワー 超高層ビル大火災」など韓国のディザスターパニック映画の名手、キム・ジフン監督の新作「奈落のマイホーム」(ギャガ配給)が11月11日からTOHOシネマズ梅田ほかで公開される。今度はマンションが巨大陥没穴(シンクホール)に飲み込まれ地下500㍍に沈む人々の恐怖体験を描いて見る者を震撼させる。
ジフン監督は「ザ・タワーー」で108階建てビルを舞台にし、パニックアクション「第7鉱区」では2500㍍の深海で物語を繰り広げさせた。その次に選んだのが現実的な地下直下型の巨大陥没穴で、その地下に11年越しに我が家の夢を叶えた家族と隣人達が落下していく恐怖劇。韓国では年間900件発生しているといわれる陥没穴だけに決して他人事ではない。
新築のマンションに入ったばかりのサラリーマン、ドンウォン(キム・ソンギュン)一家3人が祝いのテーブルに着いたとき、子どもが持っていたビー玉が床に落ち、スーツと転げるところからドラマは始まる。このマンションは傾いているのではないかと疑心暗鬼になるドンウォンだが会社の部下など招いて祝宴を開いていたとき、その恐怖が一挙に襲って来る。この陥没落下シーンの映像が強烈で一瞬何が起こったか分からない。
その陥没穴の大きさ、そして500㍍落下するマンションと、それに巻き込まれるドンウォと隣人達が見て体感する光景を、ジフン監督はCGを駆使したVFXチームと組んで圧倒的な迫力で描き出す。そして、奇跡的に命が助かったドンウォンたちが、そこから500㍍上の地上にどうして上がっていくかがまた見どころで、「ポセイドン・アドベンチャー」の展開をほうふつとさせる。しがないサラリーマンのドンウォンがそこでいかに人間力を発揮するか。隣人のマンスにふんしたチャ・スンウォンのスリリングな芝居も見どころである。
一緒に巻き込まれる部下役でイ・グァンス、インターン生役でキム・ヘジュンらが出演。韓国で昨年公開の作品で興行収入が第2位というヒット作。ジフン監督の次回作は「君の親の顔が見たい(原題)」。
写真は「奈落のマイホーム」の一シーン(C)2021 SHOWBOX AND THE TOWER PICTURES, INC. ALL RIGHTS RESERVED

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