女優・太地喜和子」特集
2022年10月29日から大阪・シネ・ヌーヴォで上映

48歳で交通事故死した太地喜和子(1943~92年)の代表的な映画出演作6本を没後30年「女優・太地喜和子」として特集上映するイベントが大阪のシネ・ヌーヴォで29日から11月10日まで行われる。マドンナの役でキネマ旬報助演女優賞を受賞した「男はつらいよ・寅次郎夕焼け小焼け」(山田洋次監督。76年、松竹)など彼女の名演技が楽しめる作品が並んでいる。
太地は文学座の舞台で活躍し、杉村春子の跡継ぎといわれた演劇畑のトップ女優だが、映画の東映にニューフェイスとして入社したのが出発点。同期に千葉真一がいた。文学座には67年に入っているが、同年に映画「花を喰う蟲」(日活)に出演。上映されるのは翌年の新藤兼人監督「藪の中の黒猫」(近代映画協会)からで、野村芳太郎監督の喜劇「コント55号とミーコの絶体絶命」(71年)が続く。
3、4本目は瀬川昌治監督の「喜劇・男の泣きどころ」(73年、松竹)「喜劇・女の泣きどころ」(75年、松竹)で、太地はストリッパー役を快活に演じている。5本目が「―寅次郎夕焼け小焼け」で彼女は芸者ぼたんを演じ寅さんと絶妙のコンビぶりを見せる。6本目は渡辺裕介監督の「新宿馬鹿物語」(77年、松竹)で半村良の原作を日活の神代辰巳監督が脚色した都会の大人の物語。相手役は愛川欽也、藤田まこと。
入場料=大人1500、シニア1200円。
もう1本、昨年のおおさかシネマフェスティバルで助演女優賞を受賞した大久保佳代子が出演した「浜の朝日の嘘つきどもと」(タナダユキ監督)が11月5日から15日まで特別上映される。大久保が演じる女性が「喜劇・女の泣きどころ」が大好きという設定で太地にリスペクトしている内容だ。
問い合わせは電話06・6582・1416、劇場。
写真は「喜劇・男の泣きどころ」の太地喜和子(右)とフランキー堺(C)1973松竹株式会社

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