「ギャング・カルテット/世紀の怪盗アンサンブル」
2022年9月9日から、シネリーブル梅田で公開

本国スウェーデンで人気があるシリーズの新作映画「ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル」(トーマス・アルフレッドソン監督)が9月9日からシネ・リーブル梅田で公開される。人気コメディアン、ヘンリック・ドーシン(44)が3人のおかしな仲間とフィンランドの王冠を狙って繰り広げるスリリングなクライムコメディに仕上がっている。
監督のアルフレッドソン(57)は「ぼくのエリ200歳の少女」「裏切りのサーカス」といったヒット作で知られるスリラー・サスペンスの才人。今回はコメディアンのドーシンと脚本を共同執筆し、新たなエンターテイメント映画にチャレンジしている。金庫破りの名人、主人公のチャールズ・イングヴァル・イェンソン(通称・シッカン)は日本でいえば「ルパン三世」に当たるが、それほど格好は良くなく、どこか抜けた中年男といった風体。彼の周りに3人の仲間が付いている。
冒頭、シッカン一味の大胆な怪盗ぶりが紹介されるが、何と失敗に終わり、ボスのシッカンが仲間の3人から愛想を尽かされるところから物語は始まる。刑務所を出所したシッカンが次の獲物に狙ったのはフィンランドの王冠で、これが曰く付きの宝物で、同国の大統領、王室を夢見る男、大企業の重役、謎の大富豪らが虎視眈々と狙っている。このデジタル時代に、アナログで奪取作戦に取りかかるシッカンの所に、なぜか再び集まる仲間たち。
峰不二子ほどではないがなかなか美人のドリス(ヘダ・スターンステット)、太っちょおじさんのハリィ(ダービド・スンディン)、少し距離を置いた冷静なラグナル(アンダース・ヨハンソン)の3人。シッカンの人間性はともかく、盗人としての才能は買っているようで、早速揃っての強奪計画を立てる。王冠にはめられている宝石がある場所に隠されており、その在処を突き止めるところから4人組の目の色が変わってくる。
金庫破りとしての才能は天下一品のシッカンと3人の仲間が、ストックホルムの白夜の夜、獲物を狙って繰り広げる展開が見どころで、ドジのシッカンがいかにしてそれを手にすることができるか。国民的コメディアン、ドーシンの笑劇的な芝居と、アルフレッドソン監督のテンポある演出で飽きさせない。キノフィルムズ配給。
写真=「ギャング・カルテットー」のヘンリック・ドーシン(左端)ら(C)FLX FEATURE AB. ALL RIGHTS RESERVED

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