「プロジェクトK~カヅラカタを育てた男、久田光政の挑戦~」
「カヅラカタ歌劇団の奇跡」
東海高校「サタデープログラム」より
2022年6月25日  東海高校

以前から存在は知っていたが、完成度は?本気度は?などが気になっていた「カヅラカタ歌劇団」。進学校として有名な男子校の私立東海高校、文化祭の出し物として2003年に誕生、いまでは部活動として正式に認められている〝男子生徒ばかりの歌劇団〟。今回は公演を観ることはできなかったが、誕生からいままで見守っている同校の久田光政講師。そして、7月にこの歌劇団をテーマにしたノンフィクションを発売する鈴木隆祐のよる講演が、同校が一般に開放する「サタデープログラム」の一環として行われた。「男たちの宝塚」を発表している私としては、これは聴講しなければ!と大阪から名古屋へ遠征した。
「プロジェクトK~カヅラカタを育てた男、久田光政の挑戦~」では、誕生からいままでの経緯を紹介。最初は当時、いろいろな高校で流行していた「ウォーターボーイ」(男子学生のよるアーティスティックスイミング)ではないものはないか?と考えて生まれたそう。こんなきっかけなら、つい適当にマネをしてもいいのでだが、それをマジメに取り組んだことがいまに繋がっている。
特に私が聞きたかったのは、「著作権は大丈夫なのか?」という点。久田講師によると、「お金をとってない」「作品をフルヴァージョンで上演する」といったことで、アマチュア公演の限界ギリギリで「黙認」されているという認識。ただ、このあたりは、やはり学校教育として、もう少し明確な認識が欲しいとは感じた。それと「オリジナル作品は作らないのか?」ということを質問したところ、「まったくその気はない。模倣することからいろいろ学ぶところがある」との答え。これも、ちょっと聞いて複雑。モノマネも、とことん追求すると芸(術)という考えかたもあるが、これは部員たちが話し合ったもいいと思う。
もう1つの講座には、ライターの鈴木隆祐氏が久田講師と対談。鈴木氏は表面的な取り上げ方ではなく、教育としての演劇、ジェンダーからの歌劇団といった視点も観ていることがうかがえ、なにか自分の取材スタンスと共通するところがあると、つい聞き入った。というように、まずは「考察」から入った「カヅラカタ歌劇団」。YouTubeにもアップされているものの、生の舞台をぜひ観たいと思った。

(1265) オンラインあいたて博2021 東海学園大講堂【番外編】カヅラカタ歌劇団 – YouTube

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