劇団四季「オペラ座の怪人」(3月4日、大阪四季劇場、プレビュー)

 1988年の日本初演以来、全国各地での劇団四季ロングラン公演、さらにロンドン、ニューヨーク、そして一時は「第3のミュージカル都市」と言われたカナダ・トロントでも見た、私にとって思い出も作品としても「ミュージカルNo1」。

 といっても、数年間は観ていなかったので、キャストはがらりと変わり、いつも劇場でお会いしていた浅利慶太代表とは、もう挨拶することも叶わず…。

 「キャストの違いによって、作品の完成度を下げない」というのが劇団の方針。とはいっても、俳優の感性が違うのは当然のことで、また観る側も「その日の気分」もそれぞれだから、一期一会の舞台が楽しめるというわけ。

 それでいうと、この日のファントム(怪人)はとても新鮮に感じた。特に、マスクをとられた後の終盤は、子どもに戻ったようなピュアで、ある意味「駄々っ子」のような感じさせして、とても人間味を感じることができた。一方、「ことさら役柄」を強調しようというような、四季メソッドとは離れたちょっとあざといセリフ回しをする俳優もいた。

 いずれにしても、「格調のある」ハレの気分にさせてくれる、何度でも観たいミュージカルだ。

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