OSK日本歌劇団「春のおどり」
「レ・フェスティバル」
「未来への扉~Go to the future」
2023年2月4日~12日   大阪松竹座
2月24日~26日  新橋演舞場

今年創立101年目を迎えるOSK日本歌劇団、大阪公演はその出発点となった大阪松竹座の開場100周年記念として上演された。2部構成で、どちらも上島雪夫が作・演出・振付を担当。ダンサーとして活躍していた彼だけに、日本物はなく、「多彩さ」に乏しいのは残念。第1部は、全編にわたってセリフにメロディーを乗せるスタイル。フランスワーズ・ドルレアック、カトリーヌ・ドヌーヴの姉妹が出演したフランス産ミュージカル「ロシュフォールの恋人たち」(1967年)に〝オマージュを捧げる〟と謳っているが、ここまでソックリでいいのか?といらぬ心配も。
ところが第2部はこれでミュージカルショーといった醍醐味も。ストリートダンスから一転して、白い燕尾服の男役たちが登場してブロドウェイを思わせるシーン。バックには「SHOCHIKU」の看板も掲げられているが、ここは「42nd STREE」ではなく「DOTONBORI」の看板も欲しかった。
そして、さらにスパニッシュへと振り幅の広い場面が続いて、楽しませた。フィナーレは、恒例のピンクのパラソルを開いて閉じての「桜咲く国」。客席でも小さなパラソルが花開く、ほほえましいシーン。庶民的な「少女歌劇」の面目躍如だった。

大阪松竹座開場100周年記念OSK日本歌劇団レビュー 春のおどり

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA