「さかなのこ」
2022年9月1日から公開

全編にわたって、「ほんわり」とした空気が漂う〝不思議な映画〟だ。
その一番の功労者は、「あまちゃん」(海女)から「さかなくん」?になった、のん。あのさかなくんの自伝的エッセーを基にしている作品だけに、この主役を誰にするかが、大きなカギ。それに、のんを起用したことが大当たり。「性別なんか関係」ないと断っているように、「ミー坊」はどちらともとれるキャラクター(高校時代は学生服を着ていたが…)というのが、なんともユニークだ。
魚好きのミー坊に、ヤンキーたちも惹きつけられていき、バックアップ。そして、これはたぶん、「実話」に近いのだろうが、井川遥が演じる母親は自由すぎるミー坊を縛ろうとしないで、個性を活かそうとするのは、(自分にはできないが)、なるほど…とも思わせる。
ちょっと、うまく行き過ぎ?というツッコミもしたくなるが、それを超えるほどに、ほのぼのとゆったりした気持ちにさせてくれる、いい映画だ。ただし、のんびりすぎて、ちょっと長い(2時間15分)気はしたが。監督・脚本は沖田修一。
映画『さかなのこ』公式サイト (sakananoko.jp)

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