第七回あべの歌舞伎「晴(そら)の会」
「伊勢参宮神乃賑(いせじんぐうかみのにぎわい)」
2022年8月4日~7日
近鉄アート館

歌舞伎の世界は「名門に生まれる」のがだんぜん優位。そうではない役者たちは、名門に養子縁組をするか、マスコミなどに積極的に出て名前や顔を売り出しいい役につくのを〝納得〟させるか…。そんななか、かつて存在した「上方歌舞伎塾」(松竹が運営し、一般家庭出身者を歌舞伎俳優に育成)の出身者である片岡松十郎、片岡千壽、片岡千次郎が中心になって2025年に結成されたのが「晴(そら)の会」。2年ぶりに第七回公演が行われることになった。演目は、上方落語「東の旅」の中の「七度狐」を歌舞伎にしたもの。2020年の第一回でも上演され、それも観たが、三方が客席に設営され、舞台装置も衝立などを出演者が動かすことで、いろいろな状況を生み出していた。大がかりな装置が多い、歌舞伎にとってかえって新鮮で、監修を担当していた片岡秀太郎(昨年5月に死去)が「アナログでいいんや」と気に入っていた作品。
日頃は、あまり〝目立たない〟役をひたすら演じ続けいる役者たちが、〝たっぷり〟と観せてくれる。

あべの歌舞伎 晴の会(そらのかい)公式ブログ (ameblo.jp)

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