「アイ・ワズ・ア・ストレンジャー」
  2026年6月19日から大阪ステーションシティシネマほか全国順次公開。6月26日からシネ・リーブル神戸にて。

医師、詩人、兵士、沿岸警備隊員、密輸業者。それぞれの故郷で生きていた人々の運命が交差する、5章立ての物語だ。監督・脚本のブラント・アンダーセンが、アカデミー賞実写短編映画賞のショートリストに選出された自作『Refugee』を長編にした1本である。
2015 年、アサド政権下のシリア。政府軍と反政府組織の間で紛争が続く中、医師のアミラは危険な故郷を離れて安全な土地に脱出しようとするが、国境の検問所で車を止められ・・・。
 医師に扮するヤスミン・アル・マスリーはレバノン生まれのスター俳優。密輸業者役のオマール・シーはフランス出身の国際的俳優。と、5人の主要人物には、それぞれの国で国際的な顔になった俳優達がキャスティングされている。本作の映像はそんな彼らの顔のアップを多用し、希望や失望、愛情や嫌悪を浮かべた表情から、セリフ以上に多くのものを引き出した。難民や、難民に関わる立場に居た人々の苦難を描いた物語だが、いつの時代もどこの国でもさほど変わらない、親子の情に焦点が絞られていて、これまで難民に関わる、といった経験をしていない人間の心にも、刺さる繊細さがある。
 脚本と監督のブラント・アンダーセンは、自身が難民支援に関わって来た人物で、本作はアンダーセン監督が難民へのリサーチを重ねた上で、映像化された。実際に当事者達の声を聞いて掴んだエピソードを通して、しっかりと反戦の想いが伝わってくる群像劇である。
(2024年/アメリカ・ヨルダン・パレスティナ/104分)
配給:ハーク
配給協力:フリック
©2025 RefugeeThe Film.LLC

『アイ・ワズ・ア・ストレンジャー』

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