「アン・リー はじまりの物語」
     2026年6月5日公開
(ディズニーが開催した試写会にて) 
イギリス・マンチェスターで始まり、アメリカ独立戦争の2年前にアメリカに拠点を置くようになった、シェーカー教の指導者を描いた伝記ミュージカル。
物語は、マンチェスターの貧困家庭に生まれたアン・リー(アマンダ・セイフライド)が、成長して「シェーカークエーカー」と呼ばれる運動の信望者になり、後に自らが説教を始め、信徒を集める存在になるまでを描く。性別役割や結婚を否定し、禁欲を説くなど急進的なアンは異端視されるようになるが、英国国教会に疑問を持つ信徒達からは、尊敬される存在になる。
ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した『ブルータリスト』でも、共同脚本のモナ・ファストヴォールドと、ブラディ・コーベットが、今回は共同で本作をミューカル風のシナリオに仕上げた。信者数で言えば南北戦争前が最盛期で、2025年の調査では3人のみというシェーカー教徒だが、アン・リー自身は本当に希有な人生を生き、歴史の中で見過ごされて来た。特に彼女のマンチェスター時代の資料は殆ど無かったらしいが、それだけに、モナ・ファストヴォールド監督の想像力が発揮された。
フェミニズムにはまだ早いが、抑圧的な環境からの解放を願っていた人々を、アンが弟のウィリアムらと共に精神的に解放していくシーンは圧巻。『マンマ・ミーア!』でソフィ、『レ・ミゼラブル』でコゼットを演じたアマンダ・セイフライドが、まさに全身全霊でアン・リーの人生を生きて、演じた1本である。
(2025年/アメリカ・イギリス/2時間17分)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2026 Searchlight Pictures.All Rights.Reserved.

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