「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」
2025年4月11日公開
30代の独身女性の「本音」を描いたヘレン・フィールディングの原作小説を基に
大ヒットした『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズ第4作が公開される。9年ぶりの新作で、主人公は夫(コリン・ファース)を亡くして2人の子供のシングルマザーになったブリジット(レネー・ゼルウィガー)。友人たちに、前を向くように励まされ、夫のことがまだ心の中で未整理のまま、アプリでつながった年下の男性と付き合い始める。
ブリジットが子供を小学校に送るシーンはけっさくで、髪の毛はボサボサ、服もかまっていられない、顔は寝起き同然というリアルな状況が活写される。おおらかな笑顔は前作の頃と変わらないが、落ち込んでいるブリジットの日々が、少しずつつ軌道に乗っていくところを、名優レネー・ゼルウィガーが自然に演じて「さすが」の印象だ。ヒュー・グラント、コリン・ファースといったシリーズのキーパーソンが、どんな風に出演するかも見もの。
セクシーなエピソードもこのシリーズの特徴なのだが、際どいのと淫らなのとは全く別物で、脚本家がいい仕事をしている。この世に何らかの形で1人親になった家庭は多い。そこに何かしらハッピーな物語を用意するところまで、シリーズが成熟した。主演のレネー・ゼルウィガー自身が製作に加わる意味は大きいと思った。『To Leslie トゥ・レスリー』のマイケル・モリス監督作品。(東宝東和の試写会にて)
(2025年/アメリカ・イギリス/126分)
配給 東宝東和
©2025 Universal Pictures