「ライオン・キング : ムファサ」
2024年12月20日公開
2019年公開「ライオン・キング」の前日譚。主人公ムファサと、スカーの出会いの物語を描いている。デジタルの職人集団が制作した映像には迫力があり、擬人化された動物たちの物語に圧倒される。
ある日、洪水で遠い谷に流れ着いた幼いライオン、ムファサは、見知らぬライオンの群れの中に入って暮らし始める。新しい群れの中では、よそ者として扱われるムファサだが、兄弟のように仲良くなったタカ(後のスカー)と伝説の新天地を目指して旅立つことに。
ムファサとタカの旅の仲間として、賢いメスライオンのサラビが加わり、更に本作では、白いライオン王・キロスが、ムファサの対立軸として登場し、人間の世界の戦争を戯画化した世界を、ドラマチックに盛り上げている。
監督は「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス。本作では、様々な事情で群れからはぐれたキャラクター達が登場する。彼らが織りなす心模様は複雑だ。多様性という言葉をただのスローガンではなく、ドラマの背骨にしているところに、ジェンキンス監督の才能の一端を見る一作である。
(2024年/118分/アメリカ)
配給 :ウォルト・ディズニー・ジャパン
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