(Center) Lidya Jewett as Angela Fielding in The Exorcist: Believer, directed by David Gordon Green.

「THE EXORCIST  エクソシスト 信じる者」
2023年12月1日公開

東宝東和から試写会へ招待されてこの映画を鑑賞、いまから50年前の記憶がよみがえってきた。当時は映画館、試写会に通っていた映画好きの学生だった。とはいえ、いわゆる「ホラー映画」には勝手にB級のイメージを抱いていて、敬遠そしていた。そんななかでも、この映画は公開前から評判が伝わってきて、これは絶対に観なければ!と事前にウィリアム・ピーター・ブラッティの小説も読み、心構えをして映画館に足を運んだのを覚えている。まだまだ特殊メイクや特撮などがよく理解されていないなか、悪魔に取りつかれた少女に扮したリンダ・ブレアのすさまじい形相、首が180度回る〝迫真の演技〟に怖さよりも感激した。ホラー映画というよりも、カトリックにおける「神とか?悪魔?とは」を問いかける奥深いテーマ。また、母親役のエレン・バーキン、神父役のマックス・フォン・シドーら演技力が高く評価されている俳優たちが出演してことも、格調高い作品だった。
その正統的な続編がこの映画。ことさらに血みどろにするのではなく、〝人間離れ〟したクリーチャーが登場するわけでもなく、じわりじわりと恐ろしさが増加していき、鬼気迫る悪魔祓いに突入。しかも、今回は少女2人ということで、怖さも倍?!に。
前作は主にカトリックにおける憑依だったが、今回は複数の信仰の観点からの憑依を描いている。なかでも、ハイチ地震が起こる直前、妊婦への祈祷といったアフリカにおける宗教も重要なカギを握っているあたり、多様化の現代ならでは。2人の少女のうち1人のシングルファーザーに扮しているのがレスリー・オドムJr。ブロードウェイで大ヒットしたミュージカル「ハミルトン」で実在した政治家のアーロン・バーを演じて第70回トニー賞ミュージカル主演男優賞を受賞した実力派。そして、エレン・バーンスティンが前回と同じ役を演じているのが、この作品がDNAを受け継いでいるのを証明している。撮影時(2021年)、89歳だった彼女は存在だけで説得力があるのだが、悪魔と対峙するという重要な役割を果たしている。悪魔祓いに力を貸すのは隣人や友人というのは、現代における人間関係の課題をつきつけるようにも思える。
こんな想いで観ているなか、ずっと気になっていたのが〝あの人〟だったが、大丈夫、きっちりとケリをつけてくれいるのはさすが。
<ストーリー> 12 年前にハイチの地震で身重の妻を亡くして以来、ヴィクターは一人娘のアンジェラを育ててきた。ある日、アンジェラとその友人キャサリンが 森の中で姿を消し、3 日後に何が起こったのかまったく覚えてない状態で戻ってきた時、2 人の少女とその家族はかつてない恐怖と対峙することになる…。
■コピーライト:© Universal Studios. All Rights Reserved.
■配給:東宝東和
■上映時間:1時間51分
■監督・脚本:デヴィッド・ゴードン・グリーン
■製作:ジェイソン・ブラム
■製作総指揮:ダニー・マクブライド
■出演:レスリー・オドム・Jr、アン・ダウド、ジェニファー・ネトルズ、ノーバート・レオ・バッツ、リディア・ジュエット、
オリヴィア・マーカム、エレン・バースティン 他

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