タカラヅカ月組全国ツアー公園「ブラック・ジャック 危険な賭け」大阪公演の千秋楽を見た。原作漫画の「ブラック・ジャック」は大好きで、もう何度読んだかわからない。その「ブラック・ジャック」が、なんとタカラヅカで、いったいどうなるのか、と期待と不安が入り混じるなかでの観劇であった。
冒頭から、タカラヅカ作品なので当然のことながら、主人公ブラック・ジャックは歌い踊る。これはかなり新鮮であった。が、その先は不安なく、最後まで原作らしい、命をめぐるセリフが飛び交う感動的なドラマを堪能できた。
と同時に、原作には欠かせない、助手ピノコとのコメディタッチのやりとりや、ちょっと間抜けな登場人物で笑いを誘うなど、随所で場内は笑い声に包まれた。
もともとは、1994年、宝塚市に手塚治虫記念館が開館する記念に上演された作品で、今回はその再演とか。「ブラック・ジャック」のエッセンスをうまく取り込んだ、原作にはない、オリジナル作品。ここまで楽しめるなら、別の物語もつくってほしい。
と、全国ツアー最終日なので、カーテンコールでは大阪出身のジェンヌの紹介がある。これがなかなか楽しい。
その一人が、「大阪にタカラヅカが、あるとき!」と言うと、出演者一同「わっはっは!」となり、「大阪にタカラヅカが、ないとき」で一同ションボリ、のネタを披露。「あるとき!」「ないとき」「あるとき!」「ないとき」を繰り返してやってくれた。不思議なもので、繰り返していると観客も「あるとき!」で「わっはっは!」となり、「ないとき」でションボリうなだれていた。
551の威力、おそるべし。

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