劇団四季「ロボット・イン・ザ・ガーデン」(2月23日、京都劇場で観劇)
だんだんと身近な存在になってきた「ロボット」だが、この作品では、その「ロボット」さえも、より人間に近い造形、知能のアンドロイドに押されて「過去の遺物」になりつつあるという設定。イギリスのある夫婦の庭に突然現れた古ぼけたロボットを発見した男性が、なんとか部品を手に入れてロボットを生き続けさせようと、アメリカ西海岸、日本、南国を旅する物語。ロボットの表現は、文楽、それからインスパイアされた「ライオンキング」のような二人遣い。無表情なハズなのに、微妙な動きや感情で、だんだんと「生きたモノ」さらに愛おしい仲間にまで思えてくる。また、「モーニングティーは?」という問いに、「濃いめ」(「キャッツ」のセリフ)、「雨に唄えば」を彷彿させる雨の中でのダンスなど、
さまざまな名作ミュージカルへのリスペクトがある。
よく考えてみると、そんな近未来なのだから、そんなに苦労してあちこちに行くことはないのでは? というツッコミも入れたくなるが、いろいろな出会いがあってこそ、ドラマや友情が生まれるのを実感。海外の大型ミュージカルのイメージが濃い劇団四季だが、4月には「バケモノの子」初演も控えていて、オリジナルも楽しみ。8月には二宮和也の主演で映画「TANG」が公開される。
『ロボット・イン・ザ・ガーデン』作品紹介 | 劇団四季【公式サイト】 (shiki.jp)